高齢者歯科・訪問歯科

高齢者にとって最適な治療とは、何か。

ご自身で、もしくは付き添いがあればご来院可能な患者さんへ

近年、医療の発達により高齢者の寿命が延びております。その中で健康にご自身の身の回りの事が出来る 高齢者の方の割合はどのくらいでしょうか?

高齢になるに従い、ご自身での身の回りの事が今まで出来ていた事がだんだんと出来なくなります。また、大きな怪我、病気の後、ご自身での社会復帰が難しくなる方も多くあるかと思います。

歯科(口腔内全体的な事)的な目線で申しますと、まず歯科治療に通う事が難しくなります。
また、全身的な状態より治療内容に制約が生まれてきます。

今、健康で治療出来るうちにしっかりとした治療をおこなっておくことが理想

ですが、いつ、何時そのようなことが起こるかはわかりません。

また、今までは歯科治療によりご自身の歯を大切に残して行く事が理想でしたが、ご自身で歯ブラシ出来ない状態で歯ブラシをできる健康な方と同じように、治療のゴールを設定して良いのかという疑問も生まれます。

場合によっては、残った歯の状態により掃除のしにくい環境が仕上がっている事も確かです。

・無理に歯を残して痛みが出たが治療が出来ない
・痛みが止まらないために食事が出来ない

そのような状態は一番避けなければなりません。
咬むという事が機能しなくなると、口の周りの筋肉も退化してしまい、唾液の分泌量が減少し、口臭が出たり、口腔内が不潔な状態になります。そこから、体の健康状態を悪化させてはいけません。

ここで考えて行きたい事は、最高の治療が最適な治療にはならない、患者さん自身の周りの環境に沿った治療計画というものが必要ということになります。

私の考えでは、最終義歯を提案させて頂いています。

義歯のデメリットは、咬みにくい、痛い、外れるなどいろいろご経験があるかたが多くいらっしゃるかと思います。

しかし、考え方を変えると、自分で外せる、場合によっては付き添いの方に洗ってもらえる(口腔内が清潔に維持しやすい)、痛いのは、随時調整をして痛くなくなるまで調整できます。(口の外で治療、調整出来るので患者負担は少ない。)

咬みにくい、最近の介護食は依然のように咬まなくても食べられるものがたくさんあります。
歯は残す事が重要ではなく、よく噛める体に栄養を取り入れる、痛くならない事を最重要に考えています。すべてのデメリットもメリットとなることがあるのです。

場合によっては、早めの抜歯が必要かもしれません。

また、義歯による治療を行う場合は、抜歯という外科処置が必要となる事が多く、全身的な状態や体調に一番左右されます。そのため、状況の悪い歯に関して、無理の無い環境での早めの抜歯も時には必要と思われます。

そのため、従来の歯の保存も重要ですが、抜歯も重要な治療方法となる事をご理解下さい。

もちろん、よく相談の上一緒に治療計画、お口の中について考えて行ければ幸いです。
どうしても抜歯が嫌であったり、抜歯出来ない状態でも義歯による治療も可能ですし、それ以外の治療方法も提案させて頂きます。

通院が困難になった患者さんも、訪問診療にて対応いたします。

その後、通院が困難な場合、可能な限り訪問診療にて対応させて頂き、口腔内を清潔に保つ事、現上維持により快適な生活が送れるようにお手伝いさせて頂きます。

お口の中は誰とも交換の出来ない患者さん皆様の大切な体の器官です。どのような状態でも必ず食事は必要です。

ご不安な点がございましたらいつでもご相談ください。

高齢者の誤嚥性肺炎について

誤嚥性肺炎とは

誤嚥(ごえん)とは、口の中や胃の中のものが誤って気管に入ることです。 通常、口から入ったもののうち食べ物や飲み物は食道へ、空気は気管へと、上手に振り分けられます。

しかし、食道と気管は隣り合っているため、時には誤って食道へ送られるべきものが気管に入ってしまうことがあります。また、寝ている間に、唾液や胃液が少しずつ気管の方へ流れ込むこともあります。

その気管に入ってしまった異物に含まれる細菌が原因で肺炎になることがあり、これを「誤嚥性肺炎」といいます。

誤嚥性肺炎の予防

誤嚥性肺炎の患者さんの肺の中から歯周病菌が見つかっております。お口の中の衛生状態の悪化・細菌の繁殖と、誤嚥による肺への細菌の侵入が肺炎の原因とするならば、常にお口の中を清潔に保つことが、誤嚥性肺炎の予防につながると考えられます。

訪問診療に対応しています。

通院が困難な高齢者にとって、大きな脅威となる誤嚥性肺炎を予防するためにも、しっかりとした歯科治療日々の口腔ケアが必須です。

加納デンタルクリニックでは、半径16km 圏内の訪問診療を実施しています。

お気軽にご相談下さい。

日々の丁寧な口腔ケアにご協力下さい。

在宅往診の患者さんの多くはベッドにて寝たきりの生活時間が長く、場合によっては、食事も寝たまま摂られる方もおられるかと思います。寝たきりの生活になると、患者さんご自身での歯ブラシを使用したお口の清掃は 困難となり、お口の中が汚れたままとなることが多くあります。

お口は、体に取り込むもののほぼすべての入り口となる場所です。そのためお口の中の汚れは、寝たきりの患者さんにとって虫歯や歯周病という従来のお口の病気を引き起こすだけではなく、

特に近年、誤嚥性肺炎を引き起こしている原因は、肺の中の歯周病菌の繁殖によるという報告もあります。もちろん歯の有る方に関しては健常な方と比べると、虫歯、歯周病にかかる可能性も高くなり治療が必要となる場合があります。

その場合、治療を行うにも施設等で行う治療には限界があるため、まずは 病気の予防のため日々のお口の中の清掃を行う必要があります。

週に一度の往診では、お口の清掃にも限界があるため、施設の皆様の協力がないとお口の衛生管理を行う事ができません。是非、下記の清掃方法のマニュアルを参考に、ご協力をお願い致します。

清掃器具のご案内

ハミングッド(スポンジブラシ)

ブラシがスポンジとなっており、歯の無い方(無歯顎)にも使用可能です。

お口の粘膜にも細菌は繁殖するため主に歯肉や、頬粘膜の清掃に便利です。スポンジですので痛みも少ないと思います。

 

歯間ブラシ

歯と歯の間の隙間に通す事により大きな食べ物のつまりを除去するのに便利です。

それぞれの隙間の大きさによりサイズが変わります。


歯ブラシ

歯の表面に付着している粘ついた汚れの除去に便利です。主に全体的な清掃に使用します。

1本1本の歯に対して細かく横に動かして歯の表面の清掃を行います。

 

EO水

週に一度の清掃時に使用している医院にて生成している消毒、殺菌性の強い水です。
通常傷口の消毒にも使用しています。原材料は水ですので少量飲まれても体には無害です。

清掃方法

入れ歯使用の方は、まず入れ歯を必ず外してからお口の中の清掃を初めて下さい。入れ歯は歯ブラシでぬめりが取れるまでよく磨いてください。 取り外しが難しい場合もありますが必ず外れますので、その際は外し方をお伝えしますので聞いてください。

1. 歯ブラシにて歯の表面(歯面)に付着している大きな汚れを除去します。

一本の歯に対して頬側と舌側両方を10回づつというのを目安に細かく 振動させるように動かします。

歯面が終われば、歯と歯肉の間に歯ブラシを45°に向けて力を抜いてブラッシングしてください。

歯面の清掃は虫歯予防、歯肉のブラッシングは歯周病予防です。 磨き残しの無いように例えば、右上の奥から唇側を前歯を通って左奥、 今度は左上奥の裏側を前歯を通って右上奥、次に右下というようにお口の中 を一筆書きのように順番を決めて行うと、確実で磨き残しを減らせます。

唾液の多い方だとスボンジぶらしを併用して唾液を吸い取ってください

2. 歯間ブラシにて歯と歯の間の汚れを除去します。
3. 最後にスポンジブラシにて

歯面から頬粘膜、歯肉をスボンジを回しながら 拭い取るイメージで清掃します。スポンジですから多少力を入れても痛みは無いのでよく拭い取ってください。(歯の無い方は3番から) スポンジブラシは、原則使い捨てですが、汚れ具合を見て交換してください。

4. 歯肉が腫れていると歯ブラシ等で出血しますが、ブラシ圧に気をつけながら根気よくお願いします。
5. うがいにて終了。
6. 清掃後、連絡ノートに清掃状況を記録してください。

 

清掃時の注意点

最初は難しいですが、慣れてくると必ず出来ますので根気よくお願いします。

お口の清掃は継続することが重要ですので、まずは、清掃することによりお口の中がさっぱりし、“気持ちいい”と感じて頂けるよう心がけてください。 嫌がる方もいらっしゃいますが、少しずつでも必ず毎日行ってください。

何かありましたら、連絡ノートに記入お願いします。 個別にての相談受け付けていますので、疑問点等ありましたら気軽に聞いてください。宜しくお願いいたします。